魔物娘たちとの楽園~スライム&スキュラ~

剧情简介

人間と魔物が互いに手を取り合い生きるようになって早10年。
いまだ根強い反発はあるものの、世の中はようやく得た安息に感謝し、人間と魔物は平和に暮らしていた。

「ふ、良い……やはり海は良い……」  「「「へい船長!」」」
そんな平和な時代に大変似つかわしくない船が一隻、ゆっくりのんびりと海を進んでいた。
船首に足をかけ海を眺めている青年こそ、海の彼方にある宝物目指して、時代遅れ感漂う海賊業に身を費やす主人公、アヴェス・ノース・デーンその人である。
などと悦に浸っていたアヴェスは、雲行きが怪しくなってきたことを察知する。
「これは嵐になる……準備をしないと、せっかく自分を慕って付いてきてくれた子分どもを失うかも知れない……」 そう思い、急いで船倉へと足を向ける。
しかし、ああ……なんという運命のイタズラか……アヴェスは足を滑らせ海へと真っ逆さま!

「「「せ、せんちょーー!!」」」  「ぶわっ、おまえら助けろっ!」
「「「無理です。あっしら誰一人泳げるヤツいねぇんでさぁ!」」」  「なっ、なにぃぃぃっっ!!?」
「「「大丈夫! 船長なら生き残れるはずでさぁ!」」」  「おまえらっ……帰ったら覚えておけよぉぉぉぉっっ!!」
波に流され飲み込まれ……薄情な子分を恨みつつ、アヴェスは意識を失った。

目が覚めると、そこは見慣れぬ砂浜だった。そして自分の顔を覗き込む少女が2名。
その姿を見て魔物だと知るが、助けてくれたことに対して礼をしながら、紳士の嗜みとして少女たちを口説き始める。
しかし、アヴェスの口説きなど意に介さず、その格好を見て目を輝かせるスライム娘ライム。
「その姿は紛れもなく、あたしが憧れている海賊そのもの! 人間! いいえ、お頭っ! あたしを立派な海の女にしてちょうだい!」  「はい?」
そんなライムを見て表情こそ変わらないものの、疲れ切った溜息をもらすスキュラ娘ラキス。
「はぁ……お嬢様がそう仰るなら、わたしもお仕えすることになるのでしょうね……まぁ、バカっぽいですし異論はありません」  「いや、ちょっと……?」

あれよあれよという間に決定していく事柄に、頭の処理が追い付かないアヴェス。
しかし、流れ着いた場所が “辿り着いた者は、世界で最も大切となる宝物を手に入れる” という言い伝えがある伝説の島だと知ると、急速に頭が回転していく。
「ふっ、ふふっ……その宝物、手に入れさえすれば、くくくくっ……!」
「お、お頭……? どったの、急に笑い出して……壊れちゃった?」
「ご主人様……可哀想に、わたしたちの話を聞いたショックで、大事なところが壊れてしまったのでしょう……」

俄然やる気になるアヴェスに、パチクリするライムとラキス。
理由はどうあれ、三人の生活はこうして唐突に始まったのだった……はてさてどうなることやら……

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